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【フェムテックプレス編集部】
2022年のフェムテック・フェムケアに関するプレスリリースの集計・業界動向を調査。

フェムテックプレス編集部

2023.01.31 15:00

2022年フェムテック・フェムケアに関するプレスリリース配信数は前年比約160%増。
キーワードは「生理」が多く、セルフケア関連への注目度が高い。

フェムテック専門のプレスリリース&企業情報サイト「Femtech Press(フェムテックプレス)」では、2022年の1年間に掲載したフェムテック・フェムケアについてのプレスリリースを集計。掲載数やアクセス数ランキング、注目キーワードを中心に、国内の参入企業の現状や動向について調査結果をまとめました。

■集計概要
プレスリリース配信サービス5社から、フェムテック・フェムケアに関するプレスリリースを選択し掲載。掲載プレスリリース数を集計。
集計期間:2022年1月~12月
掲載プレス元:PR TIMES/@Press/バリュープレス/共同通信PRwire/ドリームニュース/Femtech Press(フェムテックプレス)への直接掲載依頼分

フェムテックプレスに掲載されたプレスリリースの年間総数は978件。
2021年と比較して約160%増と約2.5倍に増加。

2021年プレス掲載数:365件 / 2022年プレス掲載数:978件

2022年に配信されたフェムテック・フェムケアに関連するプレスリリース数は、2021年と比較して約160%増と約2.5倍に増えていました。この伸長率から同市場、業界は注目度が高く、拡大が加速していることがわかります。
月別の掲載数をみると3月は126件、10月は124件、2月は101件と100件以上の月も。いずれもイベントに関連する情報が多く、3月は「国際女性デー」や「女性の健康習慣」、10月は「Femtech Tokyo」や「Femtech Fes!2022」への出展情報が目立っていました。
イベント関連情報が多いことから推測すると、2023年もスタートアップ企業や大手企業よる新規参入が増加し、市場規模はさらに大きくなり、勢いは続くとみられるでしょう。

プレスリリースに紐づけされた「キーワード」の登録数から検証。
フェムテック・フェムケア市場は「生理(月経)」に集中。

※1位フェムテック/femtech、2位フェムケアは除外しています。

キーワードの登録数をみると圧倒的に「生理」に関する記事が多く、それに関連するアイテムとして「吸水ショーツ」「デリケートゾーン」が上位にランクインしています。フェムテックのカテゴリの中で、「生理」を切り口にしたアイテムやサービス、情報が多い理由としては、雑誌やテレビなどメディアで特集が組まれたり、吸水ショーツや月経カップといった第3の生理用品に大手企業が参入したりするなど、生理関連の市場に注目が集まり、参入する企業が増えたことが考えられます。
また「妊活」「不妊治療」については、不妊治療の保険適用や産官連携の取り組みによるオンライン妊活サポートといった支援が、話題や注目を集めているようです。
これまでブルーオーシャンといわれていた「更年期」関連は、更年期女性の増加から大きな市場として注目を集めていると考えられます。
「女性活躍」「福利厚生」「働く女性」「SDGs」などからは、働く女性の健康課題やジェンダー平等といった解決策のひとつとして「フェムテック」が注目を集めたためとみられます。

プレスリリースに紐づけされた「カテゴリ」から検証。
「イベント」「アイテム」が増え、企業の勢いが加速。

2021年に比べて2022年の掲載数が増えているため、その差はあるものの「イベント」「アイテム」については、プレスリリースのなかでもとくに多いカテゴリとなっています。
3倍以上に増えた「イベント」は、2020年・2021年のコロナ禍による自粛から、オンラインという新たな場が生まれ、リアルとインターネットという2軸での実施が可能になったことが考えられます。
また「アイテム」については、キーワードにもランキングしている「デリケートゾーン」をケアするフェムケアアイテムも多くみられるようになり、現在ではフェムテック市場のなかで勢いのあるカテゴリといえます。
一方で、乳がん、子宮頸がんなど専門的な知識や検査サービスを必要とする「医療」については、開発費や法規制などクリアする課題も多いため長期でみていく必要がありますが、期待の大きい分野です。

プレスリリースの「アクセス数」から検証。
ユーザーがフェムテック・フェムケアに求めているのは「セルフケア」。

◆アクセス数ランキング
1位:骨盤底筋
継続できるフェムケア「Fem Dan(フェムダン)」の提供を開始
https://femtechpress.jp/4041/

2位:セクシャルウェルネス
ウーマナイザー、最新の世界のマスターベーションギャップ調査を公開!
日本は77%から53%までに減少と世界最下位から脱却
https://femtechpress.jp/5077/

3位:フェムテック業界マップ
【ウェルネス業界 ブランドカオスマップ】2021年版を公開
https://femtechpress.jp/1462/

4位:デリケートゾーンケア
【新常識】医師共同開発の”膣から取り入れる美容液”
「raciné core serum(ラシーネ コアセラム)」で、美容・健康ケア
https://femtechpress.jp/5181

5位:EMS機器による産後ケアや妊活ケア
最新フェムケアスパ上陸!3月26日 (土) EVER LADY SPA
(エバーレディ・スパ)グランドオープン 
https://femtechpress.jp/4078/

6位:イベント
『フェムテックコレクション 2023 Winter』開催決定!
フェムテック・フェムケアなど女性のカラダやココロの悩みに寄り添うサービスが集結!
https://femtechpress.jp/7059/

7位:職場の環境改善
安心して働ける環境づくりを目指して。オフィストイレに生理(月経)用ナプキンを設置する
「置きナプ」プロジェクトを実施。
https://femtechpress.jp/4041/

8位:骨盤底筋
骨盤底筋専用マシーンEMPELVI (エムペルヴィ)無料体験開始!
イオンレイクタウンkazeのフェムテック専門ポップアップショップ「byAsu」にて4月1日~
https://femtechpress.jp/4134/

9位:資格取得
話題のフェムテックの専門資格が発足!女性のカラダの仕組みと、
健康を学ぶヘルスケア資格「フェムテックマイスター」
https://femtechpress.jp/4189/

10位:温活
女性特有の悩み“生理(月経)痛”や“冷え”をテクノロジーで解決する
『フェムテック 温活 スーツ』が5月30日(月)より先行販売開始!
https://femtechpress.jp/4888/

「骨盤底筋」「セクシャルウェルネス」「デリケートゾーンケア」「冷え解消/温活」から導き出される共通テーマは「セルフケア」。コロナ禍をきっかけに、健康や美容を自ら維持・向上するセルフケアに注目が集まっているようです。
性の健康を表す「セクシャルウェルネス」は、フェムテックを代表するカテゴリのひとつ。これまでタブー視されてきた性の健康についてオープンになりつつある背景には、自分のからだは自分のものであるという、女性の意識の変化があると推察します。
更年期の諸症状予防として骨盤底筋を鍛えたり、乾燥しはじめる膣内をケアしたりするアイテムもセルフケア市場をけん引するジャンルのひとつで、第二次ベビーブーム世代が更年期に突入することから、新規参入企業も増えていくことでしょう。

【フェムテックプレス編集部 2022年を振り返って】
フェムテック・フェムケアのプレスリリースを1年間振り返ってみて
「生理ケア」に続くフェムテック・フェムケアのキーワードは「セルフケア」。

プレスリリースの配信数が、2021年と比較して約160%増と約2.5倍に勢いを増し、フェムテック・フェムケア市場や業界は、今後もその勢いは続き、拡大していくとみられます。
企業はアイテム開発、イベントの開催出展など、モノづくりやアイテム展開が中心となったことに対し、ユーザーはケアやトレーニング、セクシャルウェルネスといった、セルフケアに関する情報を求めていることがわかりました。その需要を受けてセルフケアアイテムやサービスの開発が増えていくことが予想されます。
セルフケア、健康経営、SDGs、ジェンダー平等、女性のエンパワーメントなど、多様なニーズが求められているフェムテック・フェムケア。2023年は企業が発表するキーワードに注目して、市場の動向をみていきたいと思います。

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