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世界目標に対し、低すぎる日本国内の検診受診率「43.6%」 実は子宮頸がんは「検診で見つかりやすい病気」

日本ベクトン・ディッキンソン株式会社

2025.08.07 17:47

子宮頸がんの多くが、子宮頸部への「ヒトパピローマウイルス(HPV)」の持続感染によって発症しています。日本では年間で約3,000人の女性が子宮頸がんで亡くなっており、年間で約10,000 人が子宮頸がんに罹患しています。20 歳代後半から罹患者が増え始め、30-40 歳代がピークとなっています ※1。

一方で、子宮頸がんは定期的な検診によって「がんになる手前の状態で発見できるがん」の一つとされています ※2。 また、初期で見つけられれば子宮を残すことも可能(子宮頸部の部分切除)です。しかし欧米では子宮頸がん検診受診率が70%以上 ※3といわれているのに対し、日本は43.6%に留まり ※4、子宮頸がん検診の受診の普及が急務となっています。

子宮頸がんの検診方法の違い:「細胞診」と「HPV検査」

子宮頸がんの検診方法には、「細胞診」と「HPV検査」の2種類があります。「細胞診」とは子宮頸部の細胞を採取し、顕微鏡で細胞の形態や構造を観察する検査であり、これまで子宮頸がん検診における主流の検査方法として行われてきました。
一方で、細胞診は初期のがん細胞や異型細胞を見落とす可能性があり、特に早期のがんの発見が難しい場合があるなどの理由から、近年はよりがん発症のリスクを早期に発見できる「HPV検査」が推奨されています。

HPVには200種類以上の型があり、そのうち子宮頸がんの原因になるのは「高リスク型」と呼ばれる14種類の型と言われています。HPV陽性だからといって必ずしも子宮頸がんになるわけではないため、「がん」への進展リスクの高いHPVに感染しているかどうか、あるいはがんになる前の前がん病変や初期段階のがんを、早期発見することが重要です。

そのため、子宮頸がん検診は年齢やリスクに応じた検診法で、定期的に検診を受けることが大切です。

■細胞診とHPV検査の違い

※ 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」全国がん罹患データ:https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/17_cervix_uteri.html
※ がん情報サービス「子宮頸けいがん検診について」:https://ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/cervix_uteri.html
※ がん統計:https://ganjoho.jp/public/qa_links/report/statistics/pdf/cancer_statistics_2023.pdf
※ 国立がん研究センターがん情報サービス:https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/screening/screening.html

HPV検査単独法が導入!
高精度検査によるがんの早期発見で、治療の選択肢を拡大

厚生労働省は従来の細胞診単独法に加えて、30歳以上の女性を対象に5年に1回のHPV検査を行う「HPV検査単独法」を推奨度Aとしています。HPV検査単独法は、「HPV検査を行い、陽性の場合のみ細胞診を行う方法」です。導入にはアルゴリズムの構築や検診の精度管理を含めて、適切な運用ができる場合にのみ実施すべきと付記がありますが、がんのリスクが高い人を早期に特定し、適切に医療につなげることができます。また、検査が陰性であれば、子宮頸がんの発症リスクが低いと判定できるため、検診間隔を延長でき、各自治体の負担が軽減されるだけでなく、受診者の負担軽減による検診受診率向上が期待されます。2024年4月から埼玉県志木市、和光市、2025年1月からは神奈川県横浜市等が、全国の市町村に先駆け、HPV検査単独法を導入しています。

■推奨される検査法

■HPV単独検査法

HPV検査と細胞診のまとめ

日本BD、日本の子宮頸がん検診受診率向上に向けた取り組み
「WE HOPE ~子宮頸がんをなくそうプロジェクト~ 」始動

日本BDでは、3月7日に子宮頸がん検診の受診率向上とHPV検査の認知向上を目的とした「WE HOPE ~子宮頸がんをなくそうプロジェクト~ 」の始動を発表しました。

子宮頸がん検査への理解を広げるため、第一弾として日本BD社員を対象に、子宮頸がんサバイバーの方を招き、子宮頸がんに罹患してからの生活や治療、子宮頸がん検診の重要性をお話いただくラーニングセッションを実施しました。また同時に、日本BDの女性社員を対象に、子宮頸がん検診費用を会社で負担する制度を導入しました。

さらに3月7日に一般向けの検診受診の情報提供サイト「大切な人のために学ぶ子宮頸がん情報サイト」を公開しました。今後は順次、啓発ポスターや冊子の配布などを予定しています。

詳細はプレスリリースをご覧ください。

https://www.bd.com/ja-jp/about-bd/news-and-media/news/2025/20250307

日本BD 子宮頸がん社内ラーニングセッションの様子

日本BDが有する子宮頸がん検診に関連する製品は、以下の通りです。

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