アンケート調査
乳がんの抗がん剤治療に朗報!
学校法人 順天堂
2025.07.23 10:10
―副作用が少なく、しっかり吐き気を抑えてくれる第4の制吐剤少量投与の有効性と安全性に関する研究報告―
順天堂大学大学院医学研究科乳腺腫瘍学の齊藤光江特任教授、岐阜大学附属病院薬剤部の飯原大稔博士、および順天堂大学薬学部の尾関理恵准教授ら合計15医療機関の共同研究グループは、乳がんに対する高度に吐き気を誘発する抗癌剤治療において、3種類の制吐剤点滴に加えて、オランザピンという内服薬が、これまで推奨されてきた10mgの半量で、安全かつ顕著に吐き気や嘔吐を抑えるということを明らかにしました。
高度に嘔気嘔吐を誘発する抗癌剤には、セロトニン受容体やNK-1受容体の拮抗剤、デキサメタゾンの3剤併用制吐療法が推奨されてきました。近年オランザピン10mgの4日間内服を加えると、更に制吐効果を高めることが示されましたが、ふらつき等の副作用が問題でした。主に入院治療のシスプラチンには5mgの有効性が示されましたが、乳がんのAC療法*¹は、通院治療が主であり、更に高い安全性が求められました。
そこで、研究グループは国内15施設500人の乳がん患者を対象にAC療法開始から120時間以内に「嘔吐なし、救済治療(吐き気止めの頓服)なし」を表す完全奏功(CR)を3剤併用にオランザピン5mgを加える群と、プラセボを加える群に無作為割付し、患者日誌を用いて評価しました。
その結果、CR率は、オランザピン群(58·1%)で、プラセボ群(35·5%)に比して顕著に高く、安全性の高さも証明されました。少量で有効かつ安全な治療は患者の経済的負担軽減にもつながり、昨今問題になっている経済毒性への一つの対処法にもなります。
本論文はThe Lancet Oncologyのオンライン版に2024年6月17日付で公開されました。
情報提供元:PR TIMES
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